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療養型病床も実はいくつかの種類に別れます。大きく分けると医療療養型病床と介護療養型病床(こちらは廃止され介護医療院に変わるよう勧められています）です。どうも調べてみると療養型病床は、慢性期の医療として、一般病床と比べると長く入院しているケースもあり、まあ、古き良き時代なのかも知れませんが、社会的入院というか包括的な費用でなかなか退院しないケースがあったようです。もちろん、必要だから入院しているのでしょう。その為、昨今の日本の医療費の増加から、この費用を減らすことを目的に介護療養型病床は介護老人保健施設等への移行を目的に廃止の方向に進んでいるとのようです。要するにやりすぎ（お金を使い過ぎ）たのでしょうか。

医療療養型病床と介護療養型病床の違いは何でしょう？では、医療療養型病床と介護療養型病床の違いは何でしょうか。

一番大きな違いは、お金の出処です。医療療養型病床は、医療保険、介護療養病床は、介護保険が適応されます。つまり療養型病院の中に、医療保険＝医療法と介護保険＝介護保険法に基づいた異なる制度を使用する体制が存在しているのです。異なると言っても一般の人からみたら何が違うかよくわかりませんが。ちなみに、特別養護老人ホームは老人福祉法と介護保険法に基づき、介護老人保健施設は介護保険法に基づくそうです。このように、これも一般の人からみると似たような施設でも細かく関連法規は異なっており、背景にある成り立ちや形成されてきた歴史の辻褄を合わせるように、制度が改正されていくわけです。これは医療に限ったことではありませんが。

複雑な世界は、単純にしようとすればするほど、より複雑になっていくように思いますね。また、最初に言うべきことだったかもしれませんが、制度の違い以前に、医療と介護では考え方が異なります。つまり、医療は病気や怪我を治すとか、悪化させないといういわゆる治療を目的としています。一方、介護は何らかの理由（加齢・病気・怪我等）で、日常生活を営むのが困難な状態になった人のサポートし、自力で日常生活を営めるようになること＝自立に向かわせるサポートを目的としていると私は思います。医療は病気や怪我そのものを治すことに尽力し、介護は現象として現れる日常生活での不具合を改善することに対してサポートすることに尽力しているのです。その為、ここでは深くは触れませんが、医療保険を背景とする医療と介護保険を背景とする介護では、素人目には似たような入院（宿泊）施設であっても対応する側の施設の基準（看護師何人に対し患者何人というような基準とか、お薬を処方するとか、手術をするとか）が大きく異なっているのです。その為、その費用も条件によっては１日あたり、同じ病院内でも倍くらい異なるケースも有るのです。

さて、言葉遊びになってきてしまったようですが、目的、活動の方向性が異なれば、行うサービスも似て異なるもので、異なってきます。もちろん、日常生活を営むことが困難な状態の方でも人それぞれ、程度や理由が異なりますので、医療か介護かどちらの療養が必要なのか、また、医療でもどの程度の医療が必要なのか（これは医療区分とADL区分という基準があります）によって費用や治療内容は異なってきます。療養が必要な場合は、このようなことから施設を検討する必要があるため、…ひとりで適切には選べませんね。そこで病院や介護施設には相談できるスタッフ（社会福祉士等）がいらっしゃるとのことです。一般的な必要最低限の知識を持って相談されると話もスムーズになるでしょう。