βークリプトキサンチンの効果と効能・副作用

βークリプトキサンチンは、みかんに含まれているオレンジ色の色素で、温州みかんという品種が特異的に多く含有しているということから注目されるようになり、京都府立医科大学や果樹研究所による共同研究によって強力な発がん抑制作用があると報告されています。

なお、βークリプトキサンチンは、Xanthophyllに分類されるcarotenoidの一種なのですが、この成分は体内で生合成することは出来ません。このために、動物の一部や植物が合成したものを摂取するしかないということになります。ちなみに、βークリプトキサンチンに期待できる効果は、骨粗鬆症の予防、糖尿病や肥満の進行の抑制、免疫力の向上、シミやしわの改善など、非常に多種多様な内容です。

まず、骨粗鬆症に対しての効果は、破骨細胞数を減少させて骨吸収を抑制すると共に骨の形成を促進するという作用によるもので、骨密度や骨の質、骨の新陳代謝も改善することが明らかとなっています。

次に、糖尿病や肥満を抑制する仕組みは、血中インスリンを低下させて、血糖値を正常に保つ働きを改善することにより、脂肪細胞の肥大化を防止するという内容です。また、マウス実験ではAdipo-cytokineの分泌異常を鎮静化する作用が確認されており、糖尿病の発生を未然に防ぐという効果を期待できます。

そして、免疫力を向上させるという効果は、こちらもマウス実験により免疫タンパク質が促進されたことが判明しており、特に細胞性免疫に関与しているインターフェロンという物質の生産が顕著であったことが確認されています。また、発がん性物質から正常な細胞の健康を守る効果も確かめられており、その有効性はβ-caroteneの実に5倍にも達します。

このように、多種多彩な効能があるβークリプトキサンチンは、α-Caroteneやβ-caroteneと比較すると未だ発展途上で、全てが解明されたというわけではありません。注目されるようになったのは近年のことで、今後さらに有効性が発見されることが推測されています。

ちなみに、2009年に発表された研究結果によると、喫煙と飲酒の両方の習慣がある人の場合は、βークリプトキサンチンを摂取しても血中濃度が著しく低くなるということが判明しています。つまり、有効性をしっかりと享受するためには、お酒とたばこを控えるのが賢明ということです。

具体的には、毎日25グラム以上のアルコール常習者は、少量のみたしなんでいる人や飲まない人よりも有意に低く、さらに喫煙習慣まである場合はその傾向が顕著になるというもので、飲酒も喫煙もしていない人との差は53パーセントも違うというものです。これは、飲酒と喫煙により酸化ストレスが相乗的に増大するために、これを改善するためにβークリプトキサンチンが大量に消費されてしまうからだと考えられています。

一方、過剰摂取による副作用の危険性ですが、βークリプトキサンチンなどのcarotenoidは、必要な分だけビタミンAに変化するプロビタミンAという物質であり、基本的には心配はありません。ただし、温州みかんなどの食品から補給する場合は、他の栄養素の摂りすぎ副作用の心配がないとまでは言い切れないので、無制限に食べても良いというわけではありません。

なお、βークリプトキサンチンの適正摂取量は、農水省果樹試験場によると、1日に1ミリグラムです。これは、温州みかん1個分の分量で、毎日1個食べれば健康と美容に関する多種多様なメリットが得られるということになります。このように、少しずつ効果を積み重ねていくという方法が、身体にも負担をかけないので安全で有効です。

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