治験はどうやって行われるの?

治験はどうやって行われるの?

【お薬の開発】

お薬の開発は日本、アメリカ、ヨーロッパなど多くの国で同様のルールが定められています。以下のような手順で行われています。新しい薬が世に出るまでにはおよそ10~20年の歳月がかかります。そして最終的に厚生労働省の審査をパスしたものだけが製造販売を許されることになります。
【基礎研究・前臨床試験】
まず、試験管の中での調査や哺乳類(ハツカネズミ・犬・サル等)の動物試験にて効果や安全についての調査が行われます。これを【前臨床試験】や【非臨床試験】といいます。発がん性や催奇形性等を含め、人に使用する妥当性を調査します。お薬候補の性質を調べ、どのような病気に対しどのように使っていこうかなどの方針を立てます。
【治験】第1相(フェーズ1)
少人数の健康成人で、ごく少量から少しずつお薬候補の投与量を増やしていき、安全性について調べます。*主に20歳以上の男性に医療機関に宿泊してもらい、1回だけ使う単回試験や数日間使用する反復試験等が行われます。ここではお薬候補を使って何時間、その成分が体から検出されるかをみますので、採血が複数回あります。この宿泊や採血への協力に対して負担軽減費と呼ばれる謝礼が支払われるのです。宿泊期間や採血回数が多いものほど謝礼が高額になることが多いです。最近では・女性対象治験・生活習慣病等の患者対象治験・高齢者対象治験等も増えています。
【治験】第2相(フェーズ2)
「お薬候補」を比較的少人数の患者さんにつかっていただき、有効性、安全性、用量用法を検討します。*通常、通院患者さんに担当医師が紹介しますが、最近は一般公募されることも増えています。患者さん対象の為、診察代等、本人負担が発生することがありますが、負担軽減費を受けることで損をすることは稀のようです。実施施設にお問い合わせください。通常の保険診療以上の検査にて体調管理してもらえる可能性が高く、治療へのモチベーション的にもお勧めです。
【治験】第3相(フェーズ3)
「お薬候補」を多数の患者さんにつかっていただき、有効性、安全性、用量用法を確認します。*複数の医療機関で行われることが大半です。第2相同様のメリットがあるかと思います。発売一歩手前です。参加、数年後、実際にご自分が使うお薬になったなんてこともあるかもしれません。

【使われる治験薬】

治験バイトには、研究目的のお薬候補や比較の為に使われる対照薬、心理作用を評価する為の偽薬(プラセボ)等を使用して調査が行われます。試験の内容によっては、お薬候補の量少なめ・多め・発売している比較対照薬・偽薬(プラセボ)のどれが当たるかわからない状態で参加してもらうものもあります。【ブラインド試験】参加の際は説明をしっかり聞いて、判断ください。

【治験審査委員会による審査】

治験を行う際は、治験の内容について倫理的、科学的な観点から検討するための委員会「治験審査委員会」にて審査が行われます。この治験審査委員会の審査をパスしないと治験は実施できません。*治験審査委員会:臨床試験・治験に参加する被験者の権利や安全を保護する見地から、科学や医学の専門家、治験を実施する病院とは利害関係のない委員、法律の専門家なども加えたメンバーで構成された倫理委員会。
【治験の情報提供と同意(インフォームド・コンセント)】
治験バイトを行う医療機関の担当医師は、参加を希望する方に、治験の目的や内容を説明文書を使って説明し、自由意思による承諾を得なければ治験バイトを始められません。治験の内容を十分理解し、納得した上でご参加ください。承諾する場合は、文書にサインにて意思表示することになります。これを「インフォームド・コンセント」といいます。*通常の治療でも情報の提供と治療の意思表示で使われる用語です。

【治験参加者のプライバシー保護】

治験に参加した者のプライバシーに関する情報は厳重に守られ、治験バイトが行われた医療機関や紹介団体などの関係者から外部に漏れることはありません。(法律に定められた例外を除きます。)

【治験を実施する体制】

治験バイトを行う医療機関は十分な経験のある医師や看護師などのスタッフや適格な検査ができる設備があり、緊急時にはすぐに処置ができる体制がある等の厳しい条件を課せられています。

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