自由診療と保険診療

自由診療と保険診療

治験は保険診療で行われているの?

当サイトで説明しているとおり、実は治験にはいくつかの種類・段階があります。中でも健康な方を対象とした第1相治験では、所謂治療的な要素がなく、お薬候補を使っていても健康な方が対象ですので、病気を治療するという行為は存在しません。その為、第1相治験は原則(おそらくすべて)自由診療(保険証を使用しない)で行われます。

さてここで、保険診療と自由診療の違いについてお話します。ちょっと語弊がありかもしれませんが、私がこの違いについて説明するときはいつも下記のように表現しています。おおざっぱにいうと【保険診療は国が効果を認め、健康を脅かす病気やケガ等に対してみんなで集めたお金を使っていいよと認めたもの、自由診療はそれ以外】としています。保険診療は薬機法で認められた医療用医薬品や医療機器を使用したり、医学会で認められた手技で治療と認められた行為を行うことに対して国民保険や社会保険からお金が支払われるものです。一方、自由診療はそれに該当しないものなので、健康を直接脅かさない美容整形やまだ効果をたくさんの症例で確認できていない東洋医学等がこれにあたります。本来治験も第1相治験の場合も治療する目的ではないので自由診療になります。第2、3相治験は患者様が対象で効果を確認するための研究ですので、本来、自由診療になります。しかしそれでは研究に参加してくれる人が通常の保険診療よりも高い費用を支払って治療をしなければならなくなり、不利益が強くなってしまいます。そこで、これらの治験に参加してくれる人のために、保険外併用療養のひとつとして、保険診療を行いながら、治験に参加できるようになっています。

ではなぜ、第1相治験でも保険証の提示を求める施設があるかというと、無保険者や生活保護者でないかの確認の為の意味合いが強いのではと思われます。この治験参加は自由意思で行うことが原則となっている為、無保険者や生活保護者の場合、金銭の発生する募集が自由意思を妨げ、参加に強い影響を及ぼしたのではないかと指摘を受ける可能性があり、それを避けるため、無保険者や生活保護者を参加させない傾向にあります。(ルール上は参加不可ではなく、慎重に行うことになっていますが、治験実施施設側からすると避けたい事例になります。)

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